花鎮の饗   

a0106747_9511035.jpgcv:塩沢兼人⇔林 延年(現:神奈延年)


古い作品なのでなかなか入手が難しく、半ば諦めていたところ、拝聴することができ感激。
美しい舞姿が目に浮かぶような、藤代篠芙(しのぶ)@塩沢氏の声色がまさに艶技です。吐息ではなくて息を飲む時の、声とも音ともつかない感じといい、セリフの「い」が微妙に「ひ」なところといい、まさに”観月は人には舞えんのだよ”と言う神がかった雰囲気がそのまま伝わるすばらしさ。異母兄弟の藤代明煌(あきら)@神奈さんが、兄への思慕と芸に対する羨望と嫉妬、そして愛人の子である自分への引け目から、藤代流の跡目を継ぐ事への野望を抱き、それをまんまと観月の重鎮達に利用されてしまう若さゆえの青さを好演。ドラマパートの間に挿入されている音楽パートが、リスナーの余韻を膨らませてくれる幻想的な効果があり、私的にはすごく好みな作りになっていて、大変満足度が高い作品。能舞台のかがり火が揺らめく様まで目に浮かぶようで、最近のBLCDにはない、製作者サイドのドラマCDとしての丁寧な作りが、とても耳に嬉しかった。塩沢氏のあの妖気(褒めてます)と堂々と渡り合える神奈さんってやっぱ上手い役者さんだなぁ~と心から思い、そしてやはり早すぎると思われる塩沢氏の旅立ちが、返す返すも残念でならない。
[PR]

by lovelove-voice | 2009-02-05 09:51 | は行

<< きみが恋に堕ちる 誘惑・セカンドステージ・ファイ... >>