ボーダー・ラインⅠ~Ⅲ   

a0106747_1143214.jpgcv:三木眞一郎×鳥海浩輔


捉えどころのない飄々とした役柄は、三木眞一郎の魅力を最大限に引き出すものだと常々思ってはいるのだけれど、余りにも由利@ミキシンのもの言いがスッコーンと突き抜けている感じがして、やや作り過ぎ感が否めないボーダーラインⅠ。それでも、序章としては充分に惹き付けられる要素を盛り込みつつBGMもお洒落だし、何よりバーでの催眠シーン(違)で、由利に妖しく惑わされる佳也@鳥海クンの吐息が、余りにも色っぽかったので一応満足していたわけだけど。なんとなーく次作以降に手が伸びず、放置プレイっぽかったシリーズを、今回Ⅱ・Ⅲと思わず立て続けに手に入れたことでまたⅠから通しで聴いてみた。
ストーリー的には、グワーっと引き込まれる部分あり、陳腐でCD叩き割ろうかと思う展開ありで、気持ちの乱高下が激しいあまり、聴き終わった後、しばらく虚脱状態になった。Ⅱのタテ組織の理不尽さ・汚さを織り込んだ顛末や、佳也の正義感溢れる男前っぷりとは対照的な由利の深い優しさ、気持ちが曖昧なままに堕とされていく佳也、その何もかもが良かった割には、もやっとした違和感が拭えないⅢ。挙句、安易な記憶喪失ネタ(怒)、これでお約束のように佳也の死にネタに繋がろうもんなら、即座にCDを叩き割る勢いで拳を握り締めていたんだが、とりあえずそうじゃなかったことには安堵した。それでもこのままお涙ちょうだい的展開だけは勘弁と思っていたところ、それを見事なまでに払拭してくれたのが、他ならぬ三木眞一郎の素晴らしい演技。あぁもう凄い!本当に凄く良かった。Ⅰで作り過ぎだとさえ思っていた由利のスッコーンが最後の最後で効きました。Ⅲの最後で聴かせられる、フラッシュバックのようなセリフにこめられた、飄々とした語り口の裏にある一抹の寂しさ・やるせない気持ち、でも微かににじむ嬉しさと希望とが、じわーっと心に滲みてきて(涙)。くっそーこう来るか?!参りました、降参です。
決してトータルでは満足したわけじゃなく、かといって不満だったかと言えばそうではない、ある意味自分ですら良くわからない感覚が残ってしまった不思議な作品ながら、三木眞一郎の真髄を堪能するには素晴らしいCD。聴くなら3枚続けて是非!
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by lovelove-voice | 2008-03-12 12:17 | は行

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